2025.05.01

再開発は「完成前」に買うものか?

再開発エリアの不動産について語られるとき、必ず出てくる問いがあります。
「完成前に買うべきか、それとも完成後を待つべきか」。

結論から言えば、この問い自体が少し雑です。
正しくは、「どの段階の、どの立地を、どの目的で買うのか」を分解して考える必要があります。

再開発が完成した瞬間、そのエリアは「完成プレミアム」をまといます。視認性が高まり、街の価値が可視化され、価格は一段階上に引き上げられる。これは事実です。しかし同時に、完成後は情報が出揃い、誰にとっても分かりやすい市場になります。
つまり、完成後は“安心”は買えても、“余白”は少ない

一方、完成前の段階では不確定要素が多く、価格には織り込まれていない期待値が存在します。ただし、すべての再開発が成功するわけではありません。重要なのは、再開発の規模や話題性ではなく、「都市構造にどのような変化をもたらすか」です。

港区における再開発は、単なる建物更新ではなく、街の使われ方そのものを変えるケースが多い。そのため、中心そのものよりも、再開発によって価値の重心が動いた先のエリアに、本質的なキャピタルゲインが生まれやすい。

再開発は、完成前に買うかどうかではなく、
「完成後、どこが静かに評価されるか」を読む作業なのです。