2025.12.24

高市政権の時代に、中国と港区不動産はどう変わるのか

――「資金が減る」のではなく、「基準が上がる」――

近年、港区不動産を取り巻く環境は、複数のレイヤーで同時に変化しています。
中国経済の減速、グローバル資本の慎重化、金利のある世界への回帰。
そして、もう一つ無視できない要素が、日本の政治スタンスの変化です。

仮に、高市氏が政権の中枢、あるいは実質的な政策ドライバーとして影響力を持つ体制が続いた場合、日本の方向性はかなり明確になります。
それは「開放」から「選別」への移行です。

経済安全保障を重視し、資本や技術、土地に対しても、無条件では受け入れない
これは排除ではなく、前提条件の設定です。

この政治的文脈は、中国マネー、そして港区不動産にどのような影響を与えるのでしょうか。


中国マネーは「去った」のではない

まず整理しておくべきは、「中国マネーが日本から撤退した」という見方です。
確かに、数年前のような派手な動きは見られません。
タワーマンションのまとめ買い、再開発エリアへの一斉流入。
そうした分かりやすい動きは、ほぼ消えました。

しかし、これは需要の消滅ではありません。
行動様式の変化です。

中国国内の不動産市場調整、金融規制、資本移動への制約。
こうした環境の中で、中国の富裕層は「上がる資産」ではなく、
「置いておける資産」を探すようになりました。

港区不動産は、その候補の一つであり続けています。
ただし条件付きで。


高市政権がもたらす「フィルター」

高市政権、あるいはそれに近い政策スタンスが意味するのは、
中国資本の排除ではありません。

意味するのは、説明責任の強化です。

・誰が買うのか
・どのスキームなのか
・どんな用途なのか
・長期保有なのか

こうした点が、より厳しく見られるようになります。

結果として起きるのは、
「中国資本が減る」ことではなく、
「説明できない中国資本が入れなくなる」という現象です。

派手な資金は消え、静かな資金だけが残る。
これは市場の健全化でもあります。


港区は「どこでもいい」時代ではなくなる

この変化は、港区不動産全体にとってマイナスでしょうか。
答えは明確に、ノーです。

むしろ、港区ブランドは強化されます。
ただし、「港区なら何でも良い」という時代は終わります。

再開発だけを理由に価格が作られてきたエリア、
用途が限定されすぎた物件、
生活としての文脈が弱い立地。

こうした物件は、
中国マネーに限らず、グローバル資金全体から慎重に見られるようになります。

一方で、
麻布、広尾、白金、東麻布といった
生活の質・街の成熟度・国際的な受容性が説明できるエリアは、
より強く評価されます。


金利・為替との関係

高市氏は極端な金融引き締め論者ではありませんが、
「円安だけを理由に不動産価格が上がる状況」には、明確に距離を置くスタンスです。

これは港区不動産にとって、実は好材料です。

為替差益だけを狙った短期資金が減り、
本当に使う前提の資金だけが残るからです。

結果として、価格の乱高下は抑えられ、
底値は見えにくくなる。

これは、長期保有を前提とする投資家にとって、
極めて望ましい環境です。


EXEELが見る「次の港区」

中国の変化、高市政権のスタンス。
これらを踏まえてEXEELが見ているのは、次の一点です。

港区不動産は
「誰でも買える資産」から
「説明できる人だけが持てる資産」になる

それは、価格が上がり続けるという意味ではありません。
しかし、価値が剥がれにくくなるという意味では、
これ以上ない環境とも言えます。

中国マネーは、戻るかどうかではなく、
どんな形で残るかが問われています。

政治は、不動産の価格を直接決めません。
しかし、不動産の「基準」は確実に変えます。

その基準の変化を理解できるかどうか。
それが、次の港区不動産を語る上での分岐点です。