2025.09.10

世界のラグジュアリー不動産価格と東京の立ち位置

世界のラグジュアリー不動産市場が多彩に躍動する中、東京はひと際ユニークな魅力を携えています。地価の高止まりや上昇率、希少価値など、東京がどのような立ち位置にあるのかを探ってみましょう。


世界の高級住宅価格と、都市間比較

世界の高級住宅価格ランキングでは、香港・パリ・シンガポールなどが上位に名を連ねています。その中で東京は、1㎡あたり約166万円(坪単価に換算すると約550万円) という水準にあります。

これは香港(1㎡あたり約230万円、坪単価約760万円)やパリ(約217万円、坪単価約720万円)よりも割安ですが、ニューヨークやシンガポールと並ぶ世界有数のマーケットといえます。

また、Knight Frankの「Prime Global Cities Index」では、2024年のラグジュアリー住宅価格の上昇率で東京は年率12.7%増を記録。ソウルやマニラ、ドバイに続く第4位となっており、堅調な成長が確認されています。


投資眼から見た東京の魅力と強み

東京の中心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)では、住宅地の地価が前年比10%以上の上昇を示し、新築マンションの平均価格は1億円超と高値安定を続けています。

さらに、治安やインフラ整備の面での安心感もあり、富裕層投資家にとって「価格上昇+安全性」の両輪を備えた市場といえます。供給が限られていることから、今後も希少価値に裏付けられた資産性が維持される見込みです。


グローバルな視点から見た東京の価値

評価軸東京の特徴
価格水準坪単価約550万円。世界トップクラスだが香港やパリより割安感あり
価格上昇率年率12.7%の上昇。急成長都市には劣るが堅実な伸び
安定性・信頼性治安・インフラ・制度が国際的に高評価
投資ポテンシャル供給制約により希少性が増し、資産価値は維持・上昇傾向

「高さ」よりも「堅実さ」で選ばれる東京

世界のラグジュアリー不動産市場は、ソウルやマニラのように急成長する都市が注目を集めています。しかし、長期的かつ安定的に資産を維持したい投資家にとって、東京は極めて魅力的です。

坪単価約550万円という水準は決して安くはありませんが、国際比較すれば割安感があり、さらに安全性・インフラ・信頼性が揃った都市は他に類を見ません。

東京は今後も、世界のラグジュアリー市場の中で“安定した成長とプレミア感を併せ持つ都市”として、その存在感を発揮し続けるでしょう。

参考文献