2025.11.19

高級マンションブランドが守るべき価値とは高級マンションブランドが注視すべき“引き渡し前転売禁止”のインパクト

2025年11月。日本の不動産市場において、大きなニュースが駆け巡りました。
不動産協会など大手デベロッパーが、「マンションの引き渡し前の転売を禁止する」 という方針を打ち出したのです。

対象は、鍵の受け渡し前に、第三者へ転売を目的とした売買契約・仲介依頼・物件情報の提供を行うこと
いわゆる“短期転売(フリップ)”を抑制する狙いがあります。

背景には、都心マンション価格の高騰、投資目的の短期売買、そして“住まう価値”より“投機性”が先行する状況への懸念が挙げられます。

では、この動きは高級住宅ブランドを手掛けるEXEELにとって、どのような意味を持つのでしょうか。
単なる規制強化ではなく、「本質的な住まいの価値を守るためのターニングポイント」 と捉える視点から、深掘りしていきます。


■ 1. なぜ「引き渡し前転売禁止」の動きが起きたのか

まず、この制度が議論されるようになった背景には、3つの大きな市場変化があります。

① 都心マンション価格の急騰と“値上がり確定”の構造

港区・中央区・千代田区などを中心に、新築マンション価格は過去最高レベルに到達。
同時に、竣工前の再販価格が購入価格を大きく上回るケースも増えました。

結果、
「鍵を受け取る前に転売で数億円」
という“ノーリスク投資”に近い構造が生まれたのです。

これは本来の“住まい”という商品の目的から逸脱し、投機的需要を招きました。


② 外国人投資家・短期売買勢の参入

近年、アジアを中心に世界中の投資マネーが東京不動産に向かっています。
短期売買を繰り返す層が増え、物件供給が実需層に回らない状況が生まれました。


③ 住戸の質やコミュニティ維持への影響

短期転売が多い物件は、
・居住者の入れ替わりが激しい
・管理組合運営が不安定になる
・コミュニティの成熟が阻害される
といった問題が起きやすく、
高級マンションブランドにとっては大きな“価値毀損要因”でした。

こうした背景が積み重なり、業界全体として「転売禁止」が必要な段階に来たというわけです。


■ 2. 転売禁止の内容は?

今回の方針は、法律ではなく「業界ルール」の段階ですが、内容は明確になりつつあります。

■ 転売禁止の対象期間

契約締結(抽選・購入申込)〜鍵の受け渡しまで

■ 禁止される行為

・第三者への売買契約
・仲介会社への転売依頼
・転売を目的とした物件情報の提供
・紹介料を伴う第三者への斡旋

■ 違反時のペナルティ

・契約解除
・違約金の発生
・今後の物件購入の制限
など、デベロッパーによって強度は異なります。

強制力は限定的ですが、大手デベロッパーが横並びで適用すれば事実上の“業界標準化”となります。


■ 3. EXEELの世界観にとって「転売禁止」は追い風か

EXEELが掲げる世界観は
「人生まで語れる一邸」
です。

このブランドメッセージは、“日常を深く味わう住まい”“人生の質を高める住環境”といった時間軸の長い価値を大切にします。

短期転売のような投機的行動とは、本質的に相性が良くありません。

● 転売禁止はEXEELにとって「ブランド価値保護」になる

短期転売が減ることで、
・住まいの本来価値が保たれる
・コミュニティが安定し、ブランドイメージが向上
・購入者層がより“実需・長期志向”になる
といったメリットがあります。

特にEXEELが取り扱うような
港区・都心のラグジュアリー物件
では、ブランドの希少性がより強調され、
“本当に住む人”の満足度がさらに高まる未来が見えます。


■ 4. 高級マンション購入者・投資家が今後注意すべき点

転売禁止の流れは、今後さらに広がる可能性があります。
そこで、これから購入を検討する富裕層に向けて、気を付けるべきポイントを整理します。

✔ ① 購入時の契約書・特約を必ず確認

物件ごとに転売禁止の強度は異なります。
「禁止期間」「対象行為」「ペナルティ」を明確に理解することが重要です。

✔ ② キャピタルゲイン前提の購入は難易度が上がる

短期売買を前提とした投資は、今後ますます難しくなるでしょう。
逆に、長期ホールドの富裕層にとっては競争が弱まり、良質物件が手に入りやすくなる可能性があります。

✔ ③ 高級物件の価値は“コミュニティ”で決まる

転売抑制により、
・住民の質
・管理組合の安定
・建物の維持レベル
などが向上しやすく、
物件の長期価値はむしろ高まる方向に振れると考えられます。


■ 5. EXEELとしてのスタンス

EXEELは、ただ“住まいを紹介する”ブランドではありません。
大切にしているのは、
「住まう人の人生の豊かさ」
です。

今回の転売禁止の流れは、
短期的には一部の投資家にとって制約となるものの、
中長期的には「豊かな都市居住」の価値を守るために必要な動きです。

EXEELとしては、
・最新の規制・業界動向を正確に伝えること
・エンドユーザーの“暮らし”を守る視点でアドバイスすること
・適切な契約スキームと情報提供を行うこと
を通じて、ブランドの世界観をより強固にしていきます。

引き渡し前転売禁止は、
単なる「規制」ではなく、
“住まいの本質価値を取り戻すための改革” です。

投機ではなく、
・住まい
・時間
・人生
を大切に想う人たちが、都心の良質な物件に巡り合えるための土台が整い始めています。

EXEELが掲げる
「人生まで語れる一邸」
という価値は、この時代の変化と深く共鳴します。

これからも私たちは、
港区から世界のエンドユーザーへ、
暮らしそのものを豊かにする“本物”を届け続けます。